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家族ががんになった子どもを支える:治療について

治療について話す

治療計画について早い時点で話す場合にも、後になって話す場合にも、重要なことはお子さんにいつも状況を知らせることです。治療はおそらく家族の毎日の生活に多くの変化をもたらすので、お子さんが心配したり混乱したときには何でも質問するようにお子さんを促してください。治療計画についてお子さんに伝えるためのヒントをここにいくつか示します。

お子さんの日課に変化が生じる場合には、それを伝えましょう。

親の治療について話すと、多くの子どもはそれが自分にとってどのような意味を持つようになるのかを知りたがります。ママが入院するなら、だれが学校に連れていってくれるのか、だれが夕飯を作るのか、だれが放課後の活動に連れていってくれるのかを知りたがります。このような心配はあなたにとっても重要なことだとお子さんに伝えましょう。まだ子どもの世話をしてくれる人たち(親戚、隣人、友人)がはっきりしない場合でも、そのことについてきちんと考えていて、決まったらちゃんと知らせる、とお子さんに伝えましょう。

治療で生じるかもしれない副作用についてお子さんに心の準備をさせましょう。

治療についてお子さんと話し合っているとき、起こりうる副作用について心の準備をさせたいと思うでしょう。髪が抜ける、体重が減る、吐き気がするといった化学療法の副作用を目の当たりにすると、子どもは動揺するかもしれません。副作用は治療によるものであり、病気のせいではないことを前もって知っていれば、子どもはうまく処理できるようになります。5歳から8歳のお子さんがいる場合、髪が抜けるなどこれから起こるかもしれない変化をクレヨンなどを使って絵に描いてみせるという方法もあります。これは、治療で変化が起きることをお子さんが具体的に理解する方法となるでしょう。

ほとんどの場合、副作用についてお子さんに細部まで説明する必要はありません。たとえば、5歳から8歳の子どもには次のように伝えるとよいでしょう。「がんを治すために、ママはとても強いお薬を使わなければならないの。それで髪が抜けるかもしれないし、気分が悪くなるかもしれないけど、それはお薬のせいで、がんのせいではないの。」また、放射線療法を受ける際には次のように言えるでしょう。「ママはこれから受ける治療でとても疲れるかもしれない。おうちに帰って、たくさんお休みしなければならないの」、あるいは「ママはあなたと遊びたくても遊べないときがあるかもしれないけど、あなたのことはとても大切に思っているのよ」などです。

副作用の出方には個人差があるので、どのような副作用が起きるかはっきりとはわからないことをお子さんに伝えましょう。ただし、あなたや、お子さんの生活にかかわるあなた以外の大切な人物(父親か母親、近親者、家族の友人)が変化に備えて助けてくれることも伝えて、お子さんを安心させてください。このような安心感や支えがあることで、大変なときにもあなたがいつもお子さんを大事に思い気遣っていることが伝わります。

治療中もお子さんがあなたとのつながりを持ち続けられるようにしてあげましょう。

お子さんがあなたのがんに立ち向かえるようにする方法のひとつは、治療中もあなたとお子さんがつながっていると感じられるようにすることです。たとえば、これから入院するときに病室に飾る絵をお子さんが描いたり、カードを送るというのはいかがでしょう。できるならば、あなたも絵を描いたりお子さん宛ての短めの手紙を家に送りたいと思うかもしれません。お子さんをとても大事に思っている、お子さんのことをずっと考えていると知らせれば、あなたが入院している期間をお子さんが乗り越えやすくなります。

家でお子さんとのつながりを保つことも重要ですが、それまであなたにできていたことをするのが難しくなるかもしれません。たとえば、よちよち歩きの子や幼い子を抱き上げたり、抱っこして動くことが、がんとその治療のためにできなくなるかもしれません。お子さんはそのことを寂しく思って、近くに寄ってくるかもしれません。床の上で、ソファーで、ベッドで、座ったままでも横になったままでも、あなたの目の高さでお子さんを抱きしめてあげると、お子さんはあなたの腕の中で安心を感じられます。お子さんと一緒にテレビを見たり、学校の出来事を話したり、何気ないことでも一体感を得られます。

あなたの力になりたいけれどどうすれば良いのかわからないとお子さんが思っていることに気付くこともあるでしょう。水を持ってくる、毛布をもう一枚持ってくるといった簡単な手伝いをさせることで、お子さんはつながりを感じられるでしょう。十代の子でしたら、皿洗いや芝刈りなど、もっと多くの家事も頼めます。ただし、大人が責任を持って行うべき請求書の支払いなどの作業を子どもにさせてはいけません。

手伝いをしたいと思ってくれるのはありがたいけれど、どんな時にもしてほしいと思っているわけではないとお子さんに伝えましょう。それは子どもの仕事ではありません。子どもの仕事とは、学校に行くことや宿題をすること、友達に会うこと、スポーツをすること、そして楽しい時間を過ごすことです。子どもが子どもであることに罪悪感を抱いてはいけません。自分(または家族の誰か)はがんであるけれど、それが家族のすべてではないことをお子さんに伝えましょう。がんによってどのような変化が生じてもあなたの愛情は決して変わらないのだと、機会があるごとにお子さんに伝えましょう。

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