がんになった親と子どものために

きずついたつばさをなおすには

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〈作者・訳者〉
ボブ・グラハム 作
まつかわまゆみ 訳
〈出版社・値段〉
評論社 1,365円
〈対象年齢〉
小学生~

大都会でガラス張りの超高層ビルに一羽のハトがぶつかりました。
「トン」と衝突音がしたはずが、人間は誰も気づかず、ハトは墜落し、ビルの谷間の路上にぐったりと横たわっています。
そこにお母さんに手を引かれた幼い男の子ウィルが通りかかり、横たわっていたハトに気付き、そっと両手で拾い上げたのです。家に連れ帰ったウィルは懸命にハトの看病をします。
また青空を高く飛べる日が来るかもしれないという希望を込めて・・・

傷ついた翼は「折れてしまった心」を表しているかのようです。
誰も気が付いてくれない、折れてしまった心に、たった一人でも手を差し伸べてくれたらどうでしょう・・・ゆっくり休んでから、ちょっとだけ頑張れそうな気がしませんか?

絵本を閉じて、そっと目を閉じると、この鳥のように青空を高く飛んでいる、もう一人の自分が見えてきそうです。

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