がんになった親と子どものために

おかあさんが乳がんになったの

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〈作者・訳者〉
アビゲイル&エイドリアン・アッカーマン 作
飼牛 万理 訳
〈出版社・値段〉
石風社 1,575円
〈対象年齢〉
5歳~

大切な人ががんになったとき、こどもたちは周囲の変化を敏感に感じとり、これからどんなことが起こるのか不安でいっぱいになることもあります。間違った情報やわからないからこそ膨らんでゆく妄想に大きく揺さぶられることもあります。

そんなとき周囲の大人たちは、病気を含めた現在の状態や今後のこと、具体的な生活の上での影響についてどのように伝えればよいのでしょうか。大人たちや社会はそういった問題に直面しているこどもたちをどのようにサポートすればよいのでしょうか。

本書の著者である9歳・11歳の姉妹は、自分たちの体験を絵と文にすることで同じ状況にあるこどもたちと体験を分かち合いたいと思ったのです。闘病生活の中でも失われないたくましさ・快活さ・ユーモアもあり、またもちろん涙もあります。それらを家族とともに乗り越えることで、家族の絆がさらに強くなったという実感をもほかのこどもたちと分かち合いたいと思ったのです。

こどもの視点からこどもの絵と文で伝えられるもうひとつの闘病記録により、周囲の大人たちがこどもにできることのヒントとなることが見つかるのではないでしょうか。

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