がんについて子どもと話をするときのヒント
あなたのがん診断は、家族全体に深い影響を与えます。新たに学ぶべき情報があります。
治療法の決定が必要となります。あなたに子どもがいれば、診断のこと、この先起こることをどのくらい子どもに伝えたらいいのかということも気になることでしょう。
がんについて子どもと話をするときのヒントを紹介します。
●場の雰囲気を作る
たとえ悲しくなっても、穏やかで安心するような声で話しましょう。
これは、あなたがどのように対処しようとしているかを子供たちに理解させるのに役立ち、彼らの助けになります。
●子どもたちに、がんについての正確で年齢に応じた情報を与えましょう
「がん」という言葉を使うことを恐れないようにしましょう。がんが体のどの部分にあるか伝え、可能なら見せて示しましょう。落ち着いて説明できるように、事前に練習しておくと良いでしょう。子どもにがんのことを隠していると、子どもたちは想像をふくらませて、事実よりももっと恐ろしいことを考えてしまう場合もあります。
●治療計画とこれからの生活に及ぼす影響を説明しましょう
治療を受けることであなたに起こるかもしれないからだの変化(例えば、脱毛、極度の疲労感、体重減少など)を子どもたちが受け止められるように備えましょう。
子どもたちには、これまでどおり面倒を見てくれる人がいることを伝えましょう。(例えば、「しばらくの間、パパがママの代わりにサッカーの練習に連れて行ってあげるよ」など)
●子どもの質問には可能な限り正確に答えましょう
子どもの年齢や、これまでに家族の中で深刻な病気を以前に経験したことがあるかどうかも考慮してください。質問の答えが分からなくても慌てないでください。
「分からないわ。でも、よく調べてあとで教えるわね」という答えでも良いのです。
●子どもを安心させましょう
子どもたちのこれまでの行いや考えは、がんを引き起こした原因とはまったく関係がないことを説明してあげてください。
風邪がうつるように、がんが「うつる」ことはないことを知らせましょう。
●サポートシステムの他の人にも頼ることができることを伝えましょう
サポートシステムとは、配偶者やパートナー、親戚、友人、聖職者、教師、コーチ、あなたの治療チームのメンバーなどです。子どもたちには、これらの大人たちに質問をしても良いし、自分の気持ちを聞いてもらえることを伝えましょう。
●あなたのケアに加わってもらいましょう
例えば、コップ1杯の水を持ってきてもらったり、毛布を持ってきてもらうなど、年齢に適した仕事を手伝ってもらいましょう。
●気持ちを表出することを励ましましょう
どんな感情でも、たとえ不快な感情であっても表現していいことを伝えましょう。
また、「今は話す気がしない」と言ってもいいことを伝えましょう。
●子どもたちの世話はきちんとみてもらえることを伝えて安心させてあげましょう
あなたが直接の世話をできるわけではなくなっても、子どもたちのニーズを大切に思い、必ず誰かが代わりに世話をしてくれることを伝えましょう。
●可能な限り、子どもとのコミュニケーションを優先しましょう
がんの治療で体力が落ちてしまうこともあるかもしれませんが、子どもたちの話に耳を傾ける努力をしてみましょう。そうすることで、あなたがどれだけ子どもたちを愛しているかが伝わり、先々子どもたちが安心して悩みを相談できるようになります。
●いつもと同じように子どもたちにいっぱいの愛情を示しましょう
状況は変わっても、子どもたちに対するあなたの愛は変わっていないことを伝えてください。がんの診断を受けたとき、すべての状況に対応できるように準備することはほとんど不可能です。時には、何を言っていいかわからないこともあるでしょう。これは正常なことであり、大丈夫です。可能な限り、子どもとのコミュニケーションを優先しましょう。
あなたはあなたのお子さんの専門家であることを忘れないでください。
がんには圧倒されたり、混乱させられたりすることがありますが、あなたがお子さんのことを一番よく知っているという事実に変わりはありません。この困難な時期にどのようにお子さんをサポートするのがベストなのか、自分の感覚を信じてください。
気持ちについて話すこと
親ががんであることを知ったとき、子どもたちはさまざまな反応を示すことがあります。
恐れたり、混乱したり、罪悪感や怒りを感じたりすることもあります。
こどもに次のことを知らせましょう・・・
どんな気持ちにも間違いはないということ、どんな感情が起こっても大丈夫、普通だということ、また、ある日感じたことが次の日には別の感じ方をするのも普通のことです。
あなたもまた、さまざまな思いに揺れていることを子どもたちに伝えましょう。
※この資料は、米国CancerCare(キャンサーケア)Inc. の資料を許可を得て日本語に訳したものです(Copyright 2008) www.cancercare.org(英語のみ)をご覧下さい。
このコンテンツは、がんになった親、家族、周りの人などに利用していただいたり、医療機関などで配布することもできるようPDFファイルにしてあります。ご自由にご活用ください。
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