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2012.08.27

Hope Treeワークショップ2012実施報告

「GOOD GRIEVING: Helping Children Before and After the Death of a Loved One

大切な人と別れる子どもの悲嘆の理解と支援―終末期がん患者・家族を支える― 」

2012年7月14日に、Hope Treeワークショップ2012をベサール八重洲において、ノバルティスファーマ共催、公益財団法人正力厚生会協賛で開催いたしました。

92名の方がご参加してくださいました。定員の関係でご参加いただけなかった方には申し訳ございませんでした。お暑い中、遠方からも来てくださったことにお礼申し上げます。

今回は、医療・教育関係者を対象にグリーフケアをテーマに講演をおこないまいした。より実践的な参加型のワークショップにするために、参加者が体験出来るアクティビティを取り入れました。概要は「過去の悲嘆経験の影響」「死にゆく大人とその家族」「子どもの死の認知的理解」「子どもに死と悲嘆について話す」「正常な悲嘆の促進」「介護者のケア、専門職自身のケア」。その中で、介入時の助けとなる本の紹介もあり、より具体的な介入方法も学びました。

その後6名ずつのグループで、自分の感情に気付き、表現するアクティビティとしてコラージュやメモリーボックス、手紙を作成し、自分自身のグリーフ体験の振り返りと、子どもの悲嘆に寄り添う活動を実際に体験しながら、子どもの悲嘆と支援について理解を深めました。

講師は、サウスカロライナ大学看護大学教授 Sue P. Heiney氏で、彼女は親を亡くした子どものためのGood Grieving Programを開発し、その後CLIMBプログラムも開発しており、子どもの悲嘆についての専門家教育プログラムの開発もしています。

参加者からの声を少し紹介いたします。

「自分のグリーフを感じることで、患者さんとその子どもの気持ちになって考えることができたアクティビティはよかった。すぐにでも実践に取り入れられる材料を使用されており、明日からでも実践してみようと思う。」

「子どもには、話したりすることも大切だけど、何かを作ったりしながら感情を表出してもらう方法は、子どもにも、サポートする方にも、やりやすいと思った。」

帰国後、講師のSue先生よりメッセージをいただきましたのでご紹介しておきます。

同僚そして友へ:

日本に居た間に学んだあらゆることについての多くの思いと共にアメリカに帰国しました。キューブラー・ロス博士は、彼女が患者に教えたよりも多くを、患者から学んだ、と書いています。これは私が提供したワークショップでも同じことが言えると思います。親を亡くした子どもたちを支えることについて、あなたがたが自分の経験をシェアして、心を開いてくださったことから、多くのものを学びました。

アンケートから、講義がわかりやすく役に立ったとあったので嬉しく思っています。ご存知のとおり日本語を出来ないことが気になっていたからです。

ワークショップの内容が多くのみなさんの個人的な部分で心に残ったことを嬉しく思います。実践でワークショップで学んだことを活かせそうだとお話くださったことも嬉しいです。ワークショップの最中、素晴らしい雰囲気を感じていました。みなさんもそれを感じられていたらいいなと思います。

こらからのあなたがたの成功を祈ります。多くの子ども達の人生に触れ、喪失で苦しんでいる子どもの人生に変化をもたらすことと思います。

Sueより

Dear colleagues and friends:

I have returned to the US with many thoughts of all I learned while in Japan. Dr. Kubler-Ross wrote that she learned more from her patients than she ever taught them.

I think this is very true of the workshops that I presented for you. I learned so much as you shared your experiences and opened your minds to helping children deal with loss of a parent.

I was happy to learn that you found the lecture information and that explanations were kind and easy to understand. As you know I was very concerned for my lack of Japanese. I am pleased that the information from the workshop touched many of you personally.

I am excited that you believe you will be able to use the workshop information in your practice. I felt a wonderful atmosphere during the workshop and hope that also sensed by you.

I wish you great success in the future and know you will touch many children’s lives and make a difference to them as they struggle with grieving.

Kind regards, Sue