がんになった親と子どものために

いのちの時間

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〈作者・訳者〉
ブライアン・メロニー 作
藤井 あけみ 訳
〈出版社・値段〉
新教出版社 1,575円
〈対象年齢〉
赤ちゃんから大人まで

「いのちには、はじまりとおわりがあって、その間を“生きている”という」と始まる本書は、いのちについて、生きること、死ぬことについて、優しくわかりやすい言葉と繊細なタッチの美しい絵で語りかける、「死」と正面から向き合った優れた絵本です。

「死」は生き物にとって避けられない現実ですが、通常大人は、子どもと「死」についてめったに語りません。しかし「死」は、突然やってくる時もあります。飼っていた金魚が死んでしまったり、大好きなおばあさんが亡くなってしまったり。そんな時、子どもにはどう話したらよいか、私たちは戸惑います。そんな時、本書は、不安で混乱する心に落ち着きと安らぎを与えてくれるでしょう。

またもっと日常的に、本書は大人と子どもが「死」について語るきっかけを与えてくれます。「死」を考えることは、とりもなおさず、かけがえのない「いのち」を考えることになるのです。

幼いお子さんには、物事の本質を感じる力が生まれつき備わっています。赤ちゃんから大人の方まで、広い年代の方に味わっていただきたい一冊です。

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