がんになった親と子どものために

岸辺のふたり

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〈作者・訳者〉
マイケル・ヂュドク・ドゥ・ヴィット 作
うちだ ややこ 訳
〈出版社・値段〉
くもん出版 1,365円 2004年
大きさ:20.2cm ページ数:32p
ISBN:9784774306537
〈対象年齢〉
小学生~

干潟の土手の道を父と娘は自転車に乗って走っていく。
自転車を止め、父は幼い娘に別れを告げて一人ボートで水平線に向かってこぎだした。
娘は陽が沈むまで待っていたが、父は帰ってこなかった。
季節が移り変わっても、少女から大人になっても父は帰ってこなかった。
娘はずっとずっと父を想い続けた。

時が過ぎ、年老いた娘は今日も岸辺を訪れる。
ふと、思い立って、今や枯れ果て、水の消えた岸辺の土手を降りていくと、そこにはあの日父が乗って行ったボートがあった。
ボートに身を横たえ、眠りにつく・・・。
目を覚ました娘の元を訪れたのは、ずっと想い続けた娘の父親であった。

ひたむきな想いの先には、親子の変わらない永遠の愛がありました。
父を想う気持ちが切なく描かれ、ページを開くたびに静かに流れていく時間を感じます。

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